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くしゃみが二回、閑静な住宅街に響く。身を震わせながら途方に暮れて吐いた息は、もう白くはなかった。 |
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家の鍵を忘れて家に入れない……子どもの頃、誰しもが一度は体験したであろうシチュエーションから物語は始まります。 さてはて、家に帰って探しても鍵がない。どこにやったの? しっかり者の同居人エイちゃんに叱咤されながらの失せ物探しの行方は? 良い意味でなんてことはない失せ物探しのライトタッチミステリー。 なんてったって魅力的なのは強面で素っ気ない態度のしっかり者でありながらおっちょこちょいのみちるを温かく見守る同居人エイちゃんと、そんな彼にしっかり甘えているみちるのキャラクター。 短いお話に切り取られた日常の中に、このふたりのニヤニヤ感がぎゅうっと詰まっているのです。 一緒に鍵のありかを推理するもよし、素直に読んで解決編でなるほどーと納得するもよし。 キュートなふたりにニヤニヤきゅんきゅん間違いなし。 | ||
推薦者 | 高梨來 |
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鍵をなくして閉め出された、ところから始まるフェアな日常ミステリ。ミステリ成分とともにニヤニヤ成分もたっぷりです。みちるのざっくりした性格が可愛く、何だかんだ言いつつそれを放っておけないインテリヤクザ(※彼氏)もかっこいい。装丁もお洒落で、土佐岡さん作品の導入としておすすめです。 | ||
推薦者 | 凪野基 |