|
|||||||||||||||||
◆グラタンをつくれば(ブロマンズ・友情寄り) |
| ||
気心のしれた相手と囲む食事の時間を垣間見るのは楽しい。それが、対照的でありながら心を許し合っていることが伝わる、ざっくばらんな愛嬌あふれる男性同士のやり取りなら尚のこと。 夕食、ほっと一息なおやつの時間、グラスとグラスを傾け合う晩酌タイム、大切な人の帰宅を待ちわびて迎えた二人で囲む食事の時間。それぞれの関係性や距離感は違えど、日常の雑事、その中で持ち帰ったちいさなひっかき傷を寄せ合いながら囲む食事の風景。 お互いの距離を探り合い、「最快適」を辿り合う日常の風景がふわり、と穏やかな筆致で綴られる物語は気取らないおうちごはんのよう。 君らが付き合えばいいんじゃん? つい無粋なツッコミを入れたくなってしまった冒頭に登場する智くんと裕也くんの親友コンビは最終段で再登場。 作者の服部さん曰く「パラレルワールドの別人」とのことですが、お互い学生同士で気の置けない親友同士だと思っていた彼らが社会に出て、紆余曲折を経た末に「付き合っちゃう?」となったのなら美味しいではないですか、とふじょしエンジンを積んだわたしは都合よく解釈します。笑 親密さはあれど、性愛的なニュアンスはほぼない「(さまざまな意味で)おいしい×ほっこり」の世界観をどうぞみなさま美味しく召し上がれ。 商業の単行本を思わせるようなセンスとクオリティの装丁の美しさも素敵です。 | ||
推薦者 | 高梨來 |
| ||
紹介文でも書かれているとおり、優しく穏やかなブロマンスBL短編集です。 ・グラタンをつくれば BLというより、ブロマンス。お互い恋人がいながらも、相手を誰よりも良く知る幼馴染の青年同士のひと時。 美味しそうな白菜のグラタンが出来ると共に悩みも解決していく優しい話です。 ・ゴースト・リサーチャー 才能がありながらも昼行燈に甘んじている上司と、そんな彼を慕う故に歯がゆく思う部下。 お茶とお菓子をはさんでの、部下の思いと上司の思惑は……。こちらもBLというよりブロマンス。二人の関係が素敵です。 ・ただいまをいえば 上の二つでちょっとBLとしては物足りないなぁ……と思ったら、こちら。 読んでいる方が溶けてしまいそうな、あま〜いBLです。 | ||
推薦者 | いぐあな |