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蟹は夢想する。 |
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前半は、海の生き物たちと人工知性「海神」の物語。 浜辺で、深い水底で、水族館で、あるいは遠い未来の海の物語は、なにか繋がりがありそうで、じつはすべて蟹の語るとりとめのない夢想なのかもしれない。 人間も登場するし、人間視点の物語もあるけれども、その「人間視点」はなにかべつの「もの」が人間視点を想像して語ったような、不思議な浮遊感がある。 答えのないもどかしさを味わう、海の物語。 後半は、美少女ふたりが海産物を食する短編。 作者の書く、食事シーン……めちゃくちゃ美味しそうです。対象の食べ物に対するこだわりも半端ない。 この執拗な描写は、必読だと思います! | ||
推薦者 | 宮田 秩早 |