出店者名 暁を往く鳥
タイトル むつらぼし〜ローカル食アンソロジー東北編〜
著者 砂原藍・ゆら・時長直己・良崎歓・やないふじ・榊柾樹
価格 600円
ジャンル 掌編
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紹介文
2018年6月17日、第3回文学フリマ岩手にて初頒布。
「むつらぼし〜ローカル食アンソロジー東北編〜」関西に初上陸です。
東北六県それぞれの郷土食、通称『ローカル食』をテーマとしたアンソロジーの第二弾。
執筆者六名は全員、東北地方在住・出身者です。
テーマの食べ物と内容は、当日のお楽しみ……。
「とうほくのごはん、おかわりしませんか。」
A5判・表紙込みで68頁。


【執筆陣】(掲載順・敬称略)
・ゆら(ゆら) 【青森県】
・時長直己(ときなが・なおき)【岩手県】
・良崎歓(よしざき・かん) 【秋田県】
・やないふじ(やない・ふじ)【山形県】
・榊柾樹(さかき・まさき)【福島県】
・砂原藍(すなはら・あい/主宰)【宮城県】

  (ネタバレなしの抜粋宣伝)


「どんなものも、ある日突然なくなったっておかしくないのだ。」
「あの日の俺を支え、今の俺の背中を押してくれた味が、今も、これからもここに在り続ける。」
『いっぱいの温もり』ゆら【青森県】


「そう言っておもむろに鮭を口に運び、白飯をかき込む。口の中のものを全て飲み切らないうちに味噌汁に手を伸ばすと、それで残りを流し込んだ。 」
「守りたいものがあるならば、「誰か」を当てにはせず自分で一歩踏み出さなくてはいけない。きっと父もそうやって選択したのだろう。今度は私たち姉弟が向き合う番だ。」
『継がれゆくもの』時長直己【岩手県】


「ご飯に対する気持ちが同じであるように、これから先も一緒に、同じものを見ていきたい。」
『縁もゆかりも』良崎歓【秋田県】


「あっちじゃ食べないからさ。一人のときには作らないし。友達と一緒にって感じでもないからなぁ。やっぱり、家で食べるものかなって」
『鍋へ、ふたり』やないふじ【山形県】


「気にするな。今日はだいぶ遠くまで皆出払って人手がないし、だからやってくれようとしたのだろう?」
『幸せ。』榊柾樹【福島県】

「祖母が亡くなった時、私たちにはもうお互いしかいないのだと思った。
でも、違う。この味に祖母がいる。
父母の血、祖父の優しさと愛、祖母の味。全部繋がった先に私たちがいる。」
『繋ぐ』砂原藍【宮城県】