出店者名 鳴原あきら
タイトル 美少年興信所2 所長の逆襲
著者 鳴原あきら
価格 800円
ジャンル JUNE
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紹介文
いくつかの事件を経て、巧駿介と吉屋鷹臣の距離は、すっかり縮まった。
だが、束の間の平穏を邪魔するかのように、興信所を長期不在にしていた所長が戻ってきた。
彼の名前は、満潮音純。
駿介の実の父と名乗り、鷹臣を試し始めるが、彼の思惑とは、いったい――?

BLミステリ第二弾。翻弄される駿介と鷹臣の物語であると同時に、叔父の知恵蔵の秘められた恋の物語でもあります。

堅苦しくない文学案内としても楽しんでいただけます。第二巻は英米文学メインで、ワイルド、スティーヴンソン、アンデルセン、メイ・サートン、マッカラーズその他の同性愛作品を下敷きにしています。

オカワダアキナ様からいただいたレビューはこちら。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883128308/episodes/1177354054883128800

 第一話「悪意の肖像」

「みんなも知ってのとおり、探偵業法というのが施行されていてね。僕がきちんと仕事をしていて、事務所の実態がともなっていれば、別に面倒な法律でもないんだけど、従業者名簿というのを作成して事務所に備えつけておかないと、罰せられることになってるんだよね、これが」
 そこですっと立ち上がり、知恵蔵の前に立つ。
「さて、門馬知恵蔵は、ここの従業者として問題ない。もともと僕の助手で、留守の間も所長代理を勤めてくれていた。特に問題も起こしていないから、当然名簿に載せる。むしろ、君が用意してしかるべき名簿のはずだけどね」
 知恵蔵はむさくるしい口元をへの字にして、無言で通している。
 満潮音は鷹臣の前を通りすぎ、駿介の前に立った。
「巧駿介くん。君はまだ十四歳だから、従業者名簿にのせるわけにはいかない。でも、ここを出て行く必要はないよ。戸籍上はどうあれ、僕の息子だ。僕と一階で同居しても、文句をいう権利のある人間はいないはずだ」
 少年は眉を寄せた。せっかく鷹臣と同じ部屋で寝ているのに、こんな男に自分の恋路を邪魔されたくない。
「で、問題は君だ。吉屋鷹臣くん」
 鷹臣は物憂くうなずいた。
「満潮音所長の留守に、叔父が俺を助手として雇いました。それは、所長の許可を得ていないことなんですね」
 翳りを帯びながらも、甘く柔らかいその美声。
 満潮音も思わず目を細めて、
「そういうこと。で、君は、従業者名簿に載りたいかい」
「俺はもう二十歳です。成人として、責任のとれる年齢です。清廉潔白の身とはいいませんが、幸い前科はついていません。アルバイトとして雇っていただけるなら、ありがたいと思います。もし学生であることが問題なら、大学はやめます」
 きっぱりいいきった鷹臣の腕に、駿介はすがりついた。
「だめだよ、鷹臣さん!」
「うん、いい覚悟だ」
 満潮音は満足そうにうなずいた。
「学校をやめる必要はないよ。そんな命令をしたところで、誰の得にもならないし。ただ昨今、興信所の業務についても、法律の面以外でも、色々うるさくいわれるようになってきてる。で、所長としては、たとえアルバイトにせよ、鷹臣くんの資質を知っておく必要があると思うんだ。簡単なテストを受けてもらいたいんだけど、どうかな?」
「満潮音!」
「だいじょうぶだよ、知恵蔵。テストだといってるじゃないか。危ないことはさせないよ。さあ、どうする?」


2巻ほんとやばいです
ツイッターでいただいた感想から一部抜粋します。紹介文にある、オカワダアキナ様の素晴らしいレビューも、あわせてご覧下さい。


2巻ほんとやばいです…鷹臣さんの色気カンストです…(オカワダアキナ様)


鳴原あきらさん「美少年興信所 所長の逆襲」読みました〜。面白いし萌えるし夢中で読みましたか、が…! 「所長の逆襲」というタイトルが示すかのような満潮音所長の巻き起こした顛末が語られる後半戦はぐっとシビアで萌えと辛いが交互に…
ふじょしが待って、むり、辛いっていう理由がぼくわかった 個人的に完結したお話の後日談が大好きなんですが(関係性が出来た末の積み重ねがえろい)前編で気持ちを誓い合った巧くんと鷹臣さんのラブラブ生活とますます大胆に男前な巧くんにハラハラさせられる中で…
一つ屋根の下、帰還した満潮音所長に身も心も捕らえられた知恵蔵叔父さんがいるのです。良識溢れる知恵蔵がなぜ恐ろしく冷徹である種悪魔のような満潮音から逃れられないのか、彼らの運命の恋と満潮音の巻き起こした事件の数々が現在と過去を行き来しながら描かれるのですが…
どれだけ狂っていると分かっていても手を離すことなど出来ない激情はあり、何もかもをあらかじめ手にしているかのような満潮音の元から離れない、本当の意味で彼のものになることを選ぶ相手は知恵蔵しかいないのです。二つの恋が交差して絡み合う様は上巻に増してスリリング…
海外文学作品をモチーフにした端正なミステリー仕立ての物語は上巻に増してラブとサスペンス度合いも増すばかり。大胆かつ色っぽい展開とあっと驚く鮮やかさに引き込まれるばかり。ずっしりボリュームがある所謂鈍器ですが、ミステリー仕立ての流麗な筆致とキャラクターの鮮烈な存在感が印象的で
ミステリーと文学作品の素養がないIQの低いわたしも「えろい! 辛い!」と打ち上げ花火バンバン打ちながら夢中で読みました。ちょっともうそのキャラクター同士の心の駆け引きと奥行き深い彼らのドラマから目が離せませんでした。鮮烈なインパクトをくれる一筋縄でいかないシリーズでした。うっ(高梨來様)
推薦者鳴原あきら



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