嘘やこじつけが嫌いだ。だから、ここも。
照明の落ちたプラネタリウムの空は、僕の住む街からは見えない光で溢れかえっていた。上空に正しく配置された星たちを指して、カーソルが忙(せわ)しなく行ったり来たりしている。 スクリーンに映し出されたイラストは、どう見たって星々と綺麗に重なる訳もなく、それで何座だと言われても、首をひねるばかり。本当に神様の身勝手で星が生まれるならば、夜空はとっくに埋め尽くされている。 僕はまやかしの夜空を指でなぞり、見えない線で星を結んだ。でき上がったのはやっぱりただの三角形で、どうあがいてもヤギには見えない。
それなのに、きみは解説員が語る星物語に夢中で、こちらをちらりとも見やしないのだ。
(きらきらきらい星)
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