「にら研」の両MCは
京都のスラムシーンを代表するラッパーでもある。
ともにバトルイベントK.S.W.S.におけるファイナリスト。
だが未だ対戦経験はナシ。
過去の戦評では
「かっこいい」と「かわいい」に大別された両者のスタイル。
いったいどっちが上なのか?
この場ではっきりさせましょう。
京都を代表する2大スピードスターの超高速バトル!
河野宏子は京都のスラムシーンを
最も代表する詩人と云える。
情感豊かなテキストと朗読で
数多くの対戦相手を粉砕し、観客を魅了してきたが
今は戦いからは一線を引いている。
一方、永尾蕗子は戦いとは無縁の表現をしてきた。
ギターとマイクで
あたたかい世界を作り上げる。
テキストかギターか。
持つものの違いはあるものの、
「戦いは嫌い」「愛を表現する」と
共通点の多い二人。
どちらがより、観客の心を振るわせるのか。
池上宣久は
TVでの放送も長い「詩のボクシング」で
パフォーマーとして最も多く
詩の朗読を行ってきた陽気なオジサンである。
ファールチップは
Will、地の果て、鈴木ingの3人から成り
多くの動員を集める闇鍋crewの
将来期待の若いラッパー達だ。
詩のボクシングvs2MC+1BBのストリートなSpoken Words。
タフで生な表現同士の戦いとなる。
ノーガードの打ち合いに注目!
年齢差のコントラストも見所。
アメリカでラップを覚えてから2年間
旅で出会う全ての人々にラップをし、
日本でもトンネル採掘工事に
ラップで警鐘を訴えるなど
HIP HOPを体現してきた男ATOMが
東京からまさかの参戦。
迎え撃つのは、
京都で古くから
多くの詩人を見つけ育て、
詩人の父として詩を体現してきた平居謙。
ラップを詩を、よく知るもの同士の超パワープレイ。
どっちが負けるとも思えないが、
勝敗は間違いなくK.O.で付くだろう。
3歳から詩作を始め
現在はココルームという「家」をもち
詩の中で生活を、
あるいは生活の中で詩を書くというところに至った
闘う詩人、上田假奈代。
対戦相手は
22歳の若手ながら
「稼げる詩人」に向けて着実に歩を進めている
期待の星、chori。
生活と詩が密着しているもの同士の戦い。
この試合に勝敗は付きません。
付けられません。
それぞれの心の中に勝敗が付いて、
あるいは付かなくて、
そして「ことばとはなにか」
考えてくれるといい。
ライフ級を除く4つのタイトルホルダーが
トーナメントで戦います。
そして無差別級チャンピオンを決めます!
実にクオリティの高い詩の朗読をする窪ワタルと、
詩の朗読の真摯な研究家椿。
両者の特徴は
「泥酔すると豹変する詩人」。
バトル前に酒をあおってもらい、
泥酔した姿で即興詩を演ってもらいます。
もしかしたら
いちばん奇跡的なものが見れるかもしれません。
K.S.W.M.主催ユニット、詩を愛するネコメロン。
そこに現れたのが、
「詩なんてつまんねえよ」
と言ってはばからないテツとあずさ。
詩じゃないことをなんでもやって、
イベントを無茶苦茶にしてやるそうな。
詩を愛するネコメロンとしては
素晴らしい詩をやって、迎撃せねばなりません。