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人形は、太古より人の社会に在り、時代や場所によって、あるいは所有者によって存在意義も用途も定義そのものも違っていると思いますが、必ずそれは人のような形をして、自ら発生したのではなく造られたのです。「くまちゃんの人形」のような言い方もあるし、人のように二本足で直立している動物の顔のおもちゃにきせかえをして遊ぶものもお人形に分類されます。可愛いイメージだけでなくそもそもが呪いの藁人形に代表される怖いイメージもあり、多様で多彩です。この人形というものを意識する人の目無しに人形は存在し得るのでしょうか?猿人からの進化のどの段階で、人は何故人形を造り始めたのでしょうか?思いを巡らしてみると、人と人形の複雑な関係性が様々我々の心に出現し得て、またそこから人という存在の面白さを感じずにいられません。 人は、人類としての存在がギリギリにある価値観の中でも、神と芸術との間にも、空想と現実の狭間にも、愛と執着の苦しみの中にも、人形を造り出し、人形と共にあり、何かを希い、関係を結んでいるようです。そのような四つの作品です。 | ||
タイトル | 人形小説アンソロジー「ヒトガタリ」 | |
著者 | 杉背よい・柳田のり子・匹津なのり・西乃まりも | |
価格 | 400円 | |
ジャンル | 大衆小説 | |
詳細 | 書籍情報 |