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京都恵文社でmille-feuille様の作品に出会ったのはいつの頃だったろうか。 以来、新作が出る度に買い集めていて、今回はめでたく作家活動10周年とのこと。おめでとうございます。 「カルミラ族の末裔」はそれにふさわしく、先ず「本の装丁」、紙とインクの香りからその美しさと気品が漂ってくる。 本作品は「赤の手記」と「白の手記」から構成されており、双子の美しいビスクドールを連続させるような作りになっている。 他人の日記を盗み見るような、見ちゃいけないのに、どうしても読まずにはいられない心理描写が巧みで、古いモノクローム映画を見ているかのようだ。 「赤の書」がこれまた耽美!小物の演出、情景、吸血鬼のもつエロチシズムと切なさ。 そして、一番好きな花「すみれ」がエッセンスとして効いている。 私もリデル様に血を差し上げてもよろしくてよ!…とすっかりファンになってしまった。 ラストの落としどころがこれまた「こうくるか!」と。 ぜひとも美しいものに触れたい方は読んでみてください。 | ||
タイトル | カルミラ族の末裔 | |
著者 | 伊藤裕美 | |
価格 | 1,200円 | |
ジャンル | ファンタジー | |
詳細 | 書籍情報 |
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真っ黒な装丁に浮かび上がる、金色の本の印刷。 その存在感だけで、「何かある…!」と思わせる。 不思議な図書館、謎の「黒い本」。そこへ導かれ、忠告も聞かずに本の中の世界に引き込まれる主人公。 コルセット、リボン、レースなど乙女心をくすぐるアイテムがたくさん出てくる。情景や心理描写など、ディテールの表現が凝っている。まさに繊細なレースを重ねたかのような。 そこで制作されるコルセットの秘密とは…?ラストまでドキドキが止まらない。 古いセピア色のフランス映画のような雰囲気で、映像化された作品を観てみたい(もちろんフランス語で)。 久しぶりにコルセット(もちろん医療用ではない)をキュッと締めたくなりました。 | ||
タイトル | 闇夜色の書 | |
著者 | 伊藤裕美 | |
価格 | 700円 | |
ジャンル | ファンタジー | |
詳細 | 書籍情報 |